FREECELL vol.58

１０代の頃、同じ児童養護施設で暮らしていた美鈴（杉咲 花）を守るために法を侵す行動に出たセイギ（永瀬 廉）。少年犯罪であったため、数年で罪を償い社会復帰したセイギは美鈴と同じロースクールで弁護士を目指し、猛勉強していた。しかし、ある日、セイギの過去が暴かれるビラがばら撒かれる。そこで、セイギは被害を受けた告訴者として、在学中に司法試験に合格した優秀な同窓生の馨（北村匠海）が考案した学生による模擬裁判・無辜（むこ）ゲームの開廷を申し入れる……。
『法定遊戯』の第一の見どころは、自分を社会的に抹殺しようとする学生たちの同調圧力と戦うセイギが発する“身を切る正論”。物語は、重いトーンで進行するが、本誌的にとても良いなと思ったのがセイギと馨のバディ感溢れるシーン。そのシーンでの永瀬 廉と北村匠海にはまさにイノセントなバディ同士としての輝きがあったので、今回はそれを起点としてあえてリラックスしたトー ンのビジュアルを作った。かなりリアル寄りな『法定遊戯』はビターな物語だが、このビジュアルから筆者がくだんのシーンに感じた“闇夜に灯火”感を共有してもらえたら幸いだ。

以下見出しより

北村「共通項でいうとゲームですね。お互いゲーム好きでよかったなと思います。前のドラマをやった後は廉くんの家で、今回は僕の家で対戦型のゲームをやり込みました」
永瀬「やったねー。据え置き式のゲームって好きじゃないとなかなかできない世界になってきてますからね。機材を集めて配線もちゃんとするって本当に手間だから」
北村「僕ら、モニターのヘルツ数までこだわっているので（笑）」

北村「無辜（むこ）ゲームのシーンでの廉くんは本当にすごいなと思いました。 とんでもない量の法律用語があったんで、“廉くん、頑張れ”と思っていたんですけど、完全に場を掌握してたなと思いました」
永瀬「海人には実はもう『法廷遊戯』を観てもらったんです。 素敵な映画だったねと言ってくれました。お互いの作品は気になるので、いち早く観てもらいました！　そう言ってもらえたのは、自信にもなって嬉しかったです」

オルタナティブ歌謡舞踊集団を自称する平均年齢１７．６歳の７人組ユニット・龍宮城。本誌の姉妹誌であるｓｐｏｏｎ．でオーディション番組でのデビューメンバーの選定から、女王蜂のアヴちゃんプロデュースで龍宮城としてのデビューまでを追って、プレデビューシングル「ＲＯＮＤＯ」のリリースまでをフォローした表紙巻頭の誌面を作った縁もあって、７人のメンバーのキャラクターについてもそれなりに知識もあるつもりだったので、メンバー７人が全員出演する１０月スタートのドラマ「秘密を持った少年たち」のキャスティングには驚いた。龍宮城にはザ・Ｚ世代と呼べるハイスペックで器用なメンバーもいるのだが、主役ポジションを担うのは素材型で芸能のキャリアもこの春先から龍宮城でスタートしたばかりの佐藤海音と西田 至が抜擢されていたからだ。が、出演作品が『リング』を代表作に持つ中田秀夫監督の、夜行（やこう）という人を襲いその血をすする人ならざる存在になってしまった少年と少女の残酷な運命を描く“エロティックサスペンス”と知り、認識が一変した。怪異の要素満載のダーク・サイド・ボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーの「秘密を持った少年たち」では設定にけれんみが効いていて、画力で見せていく構成になりそうなので、メインキャストが素材としての輝きの一点突破で行けたら、それが一番映えるのだ。先に挙げた「秘密を持った少年たち」で佐藤海音と西田 至がどんなふうに龍宮城に新しい波を持って来れるかがとても楽しみだ。

以下見出しより

西田 至「僕は以前から龍宮城を知ってもらう機会をもっと増やしたいと考えていたので、このドラマがそのきっかけになればいいと思います」
米尾賢人「前に黎と、龍宮城でバンドをやれたらそれこそオルタナティブ歌謡舞踊集団だよね、という話をしていたので、（劇中バンドでの演奏シーンがあるこのドラマの）お話をいただいたときにはついに来た！と思いました」
佐藤海音「今回のドラマはホラー要素が強くて、僕と至は逃げるシーンも多いですが、主題歌には僕と至が色々な感情を込めた吐息のパートもあるので、そこがドラマの一番リンクしている部分かなと思います」