FREECELL vol.68
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FREECELL vol.68

  • 本体価格 ¥907
  • 発売日 2025.05.29
  • コード 62490-54
表紙巻頭特集
上田竜也 初の小説『この声が届くまで』表紙巻頭12Pロングインタビュー!
上田竜也 初の小説『この声が届くまで』表紙巻頭12Pロングインタビュー!
(以下序文より)
世間から注目されないまま、デビューもままならずに10年が経過してしまった5人組バンドzion (シオン)。ある日、その現状に耐えかねたキーボードのマサが脱退してしまう。主人公であるボーカルの龍はキレるが、すぐに心を立て直して宣言。「割り切って四人でやるしかねーだろ」。そしてメンバーが一名減ったことを感じさせない「新しいインパクト」を求めて、今までとは違う楽曲作りに邁進して行き、ついにデビューのきっかけを掴むのだが……というバンドものでもある上田竜也の初の小説『この声が届くまで』。本人が「一つのプロジェクト」と語っているように本作は彼にとって作家デビュー作というよりも、今後の映像化などの可能性を呼び込む“原作”作りの意識が強いようだ。そこで今回のビジュアルはその観点から、作品内に登場するヒロインの七海の水鉄砲と夏祭りの金魚すくいのポイを使って、FREECELL視点で『この声が届くまで』を早速二次創作してみました! また『この声が届くまで』を精読した結果、この作品は行間と作中の暗喩をいかに読むかが鍵では?という思いに至ったので、インタビューテキストも上田さんが小説という形式を使って伝えたかった思いの輪郭を出来るだけ正確になぞることを心がけました!

(以下見出し)
「最初のきっかけは、舞台でも、実写でも、漫画でも、何かの原作になるものを作れたらいいなと思いまして、まずは何か書いてみようということで始めたんです。 バンドを軸とした物語を2つ考えて、両方提出した時にこっちの方が魅力があるなということで、主人公の龍と彼のバンドのzionの話を広げていって『この声が届くまで』になりました」

(ヒロインの七海と主人公の龍との恋愛要素をあえて薄くしたのは)
「七海は龍と小さい頃から一緒なので、龍の弱い部分も知っていて、全てを理解してる心強い理解者です。でも、七海は、龍にとってはヒロトと同様に友情関係で結ばれているんですよね。もちろん龍には七海への愛情もあるんですけど、恋愛感情とは違うところで繋がっているのが大事かなと。メインはやっぱりバンド仲間の話にしたくって、その軸を変えようとは思わなかったです」

(小説の中に登場する楽曲は実際の曲として音は鳴っているのか?という質問に)
「それは鳴っています。たとえば小説に登場する 《レクイエム 怒りの日》はクラシックモチーフでビジュアル映えしそうなデモだけ作ったことあるんですよ。クラシックとロックの合体って、そもそも絵として想像しやすいですよね? 自分でもzionがライブに出てくる時のOvertuneみたいな感じの雰囲気に《レクイエム 怒りの日》はめちゃくちゃ合っていると思います。もう一曲は自分が初めて作った曲で、それを小説用に歌詞をちょっと直しています。この曲に関しては『この声が届くまで』が出た後で小説のバージョンの歌詞で歌ったら、自分の中からまたちょっと違う感情が出て来てきっと面白いと思います」

『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』原田泰造×中島颯太 対談10P
(以下見出し)
(誠(原田泰造)の部下の山本が退職代行を使って会社を退社してしまう映画『おっパン』について)
原田 「誠的にはドラマでちゃんとアップデートしたつもりだったんですけど、まだしきれていない部分が出てきてしまって、それが物語の発端になっているんです。僕らの若手時代、退職代行はなかったですけど、もし自分が若い時にあったら、使ってたと思います」
中島 「えっ、ほんとですか!? 泰造さんがですか?」
原田 「使ってた使ってた。もしあれがあったら最高だったろうなと若い時のことを思い出しました。映画の中では山本くんが退職代行を使って急に辞めちゃって、引き継ぎができなかったことから会社がわちゃわちゃしちゃうんですけど、僕的にはそれはすぐ受け入れられるなと思いました」

中島 「撮影させてもらった銭湯はドラマと同じところだったので、懐かしかったです」
原田 「また大地くんと一緒にここに来られて懐かしいねみたいな感じでした。脱衣所のシーンはおっさんのパンツが見られるタイトル回収の大事なシーンですから、特に気合が入りました」
中島 「脱衣所とお風呂のシーンは『おっパン』にとってすごく大事なので、僕は普段、ライブでも脱がないんですけど『おっパン』でだけ脱いでいます(笑)」

中島「相方の八木勇征くんも“本当に『おっパン』大好き。めちゃめちゃいいから映画も楽しみ”って言ってくれましたし、EXILE TETSUYAさんもずっと『おっパン』を観てくださっていて“本当にいい役だね!2って言っていただけました。映画版も発表した時の反響がすごかったので、本当に笑って泣けて感動できて、勇気ももらえる映画『おっパン』を早く観ていただきたいです」
原田 「トータス松本さんの主題歌もいいです。トータスさんは映画オリジナルキャラクターとしても登場していますが、撮影中は主題歌がまだ出来上がっていなかったんですけど、すごく繊細なテーマの作品にスタッフのみなさんが愛を込めて向き合っているのを観て“うわあ、すげえ”と感銘を受けて、いい曲が出来たと言っていたので、主題歌にも注目していただきたいです!」

前号で表紙巻頭で特集した『君がトクベツ』の見どころを8Pに亘り大紹介!
(以下見出し)
強く印象に残ったのは、観た人が畑さんと大橋さんを100%さほ子と皇太としてキャッチできる没入感と臨場感の強さ。完全にさほ子と同化して、超至近距離からかなり大橋和也成分高めの男性アイドル桐ヶ谷皇太を堪能できる作りになっている。これは、なにわ男子の他のメンバーとの共演経験もある畑さんが、実際に間近で男性アイドルのありように触れていて、そのある種の“聖性”を完全に理解した上で(ピッタリな役柄も相まって)アイドルとの一定の距離を保ちつつ、コール&レスポンスが出来る場では思いを爆発させる“推しの鑑”をさほ子を通じて演じていることが大きい。
劇中ではすぐ触れられる距離に皇太がいるのに、その“聖性”を守るために、時には鬼の仮面を被ってあくまで一人の推しとして窮地に陥った皇太にエールを送るさほ子。その様は、まるで禁猟区でレッドデータアニマルズを密猟者から守るNPOの保護官のようだ。これは、子役時代も含め、若くして長年芸能界を生きて来た「リアル“有馬かな”」と呼べる畑さんだからこそ表現できた“聖なる推し活”なのでは?とひたすら感心した。