spoon. 167号
- 本体価格 ¥907
- 発売日 2025.08.28
- コード 05475-10
- 表紙巻頭特集
- 齋藤 潤×杉野遥亮「ふたりの日向」撮りおろし対談 表紙巻頭14P
以下見出しより
(『ストロベリームーン 余命半年の恋』で演じた佐藤日向の15年後を杉野遥亮が演じることはいつ知ったのか?という質問に)
齋藤「撮影が始まる2ヶ月前ぐらいには、もうお話を聞いてて、これはもっと頑張らないといけないなと思いました。醤油工場のシーンで、15歳の日向と13年後の日向が同じ構図で映るシーンがあったんですけど、そのシーンの撮影の前日に初めてお会いしました。醤油の撹拌作業の練習をご一緒させていただいたんですけど、目の前にいる杉野さんは美しいし、かっこよかったです!」
杉野「髪型もたまたま似てるよね(笑)。キャスティングをしていただいた時点でなんとなく雰囲気が似ている方だなということは感じていました」
齋藤 「自分が演じたシーンが大人パートと綺麗につながっていて感動しました。大人になった日向が手紙を読むシーンがめちゃくちゃ好きです!」
杉野 「ちょうどこの作品の前に『マウンテンドクター』という山岳医療のドラマを撮っていた時も、主人公のバックボーンを大事にしながら演じていました。映画を観てくださる方にもそう見えたら我々の勝利という感じがします」
(15歳の時に これに人生を賭けた! みたいに打ち込んだものはありましたか?という質問に)
齋藤「僕は中3の頃、初めて映画のメインキャストをオーディションで受かってやらせていただいたんですけど、大げさですけど、その時は“人生賭ける!”ぐらいの気持ちで役に取り組んでいました」
杉野「僕は中学生の頃は結構勉強を頑張っていて、勉強を褒められたかった時期でした。他の人よりもいい点数取りたいから頑張っていたおかげで良い成績も取ったりして。だけど高校に入ってからは逆に今度は勉強を頑張らないことを頑張りました(笑)。もう勉強に縛られるのが嫌だと思っちゃって。15歳の頃の僕は世の中の流れに抵抗したかったのかもしれないです」
(『不思議の国でアリスと‐Dive in Wonderland‐』が現代の日本を舞台にしていることに関して)
原 「まず最初は主人公がアリスじゃないんだ!ということにびっくりしました。でも、私が演じるりせは多くの方にとって共感できるキャラクターなので、ファンシーな世界観の作品ですけど、りせが中心になって、物語が進んでいくことによって共感しやすい作品になっていると思います。成長する主人公ということでは、以前演じた『すずめの戸締まり』の鈴芽とちょっと共通点があるのかなという印象があったんですけど、今回の音響監督が『すずめの戸締まり』と同じ山田陽さんだったんです! 今回は就活中の大学生ということで落ち着いた雰囲気を作っていってほしいとお話がありました。収録の度にスキルアップのための課題を出してくださっていることにすごく愛情を感じましたし、期待に応えたいという思いが強かったです」
(「塀の中の美容室」では長い髪を切るという行為が、登場人物たちの中の溜まったそれまでの時間と決別するという意味が込められていたと思うが、奈緒は長い髪を切るという行為の意味をどう捉えているかという質問に)
「後で自分の写真を見た時に髪形でその時の自分を思い出してしまうということがあると思うんですよ。なので、髪型ってその時の自分のアイデンティティがものすごく詰まっているものだと思います。松本監督と事前にお話しした際に、(奈緒が演じる)葉留が塀の中に入る前の髪型と塀の中にいる時の髪型がまずあって、そのどちらでもない髪形で、最後は葉留が生きているようにしたいねというお話があって。“あ、 じゃあ切ります”ということで、切りました」